アズ・ア・サービス(as a Service)とは、従来のようにモノ(製品)を販売するのではなく、モノの利用とそれに関わる事柄を「サービス」として提供するビジネスモデルです。このビジネスモデルは、元々は、IT業界で多く採用されていました。

例えば、従来は箱に入れてパッケージ販売していたソフトウェアを、インターネットを介したサービスとして提供する「SaaS」(Software as a Service)などが代表的な事例です。

SaaSを提供する企業の具体例に、顧客管理システムや営業支援システムをクラウドベースで企業に提供するセールフォース・ドットコムがあります。同社は、上記のシステムを、ソフトウェアとして販売するのではなく、インターネット経由でサービスとして提供しています。

近年、顧客の消費サイクルの短期化や、シェアリングビジネスの台頭によって「モノの所有」にこだわらない人が増えたこともあり、アズ・ア・サービスをビジネスに取り入れる働きが、多くの業界で確認されています。例えば、ある大手自動車メーカーは乗用車の販売だけでなく、ライドシェアやカーレンタルを提供しており、さらに鉄道やバスなど他交通手段の利用も活かした「消費者の移動の最適化」をサービスとして提供しようとしています。

アズ・ア・サービスの成立条件

アズ・ア・サービスの落とし穴